なんだかもう仕事に疲れた。
仕事に疲れた状態で、この記事に行き着いたあなたはきっと、次のような気持ちを抱えていることでしょう。
もう、誰とも話したくない。
身体もだるくて仕方ない。
モヤモヤした気分が続いてやる気がでない。
そんなふうに仕事に疲れたあなたの心は無意識のうちにSOSを出しているのです。
落ち着いて、ゆっくりと最近のあなたを振り返ってみましょう。
そういえば、後輩の仕事を手伝うことが多く、残業続きだ。
いつも余裕がなくてイライラする。
職場の人間関係がギクシャクしていて、なんでも1人で全部こなしている。
どうでしょう。思い当たるフシはありませんか。責任感の強いあなたは、ついいろいろな問題を自分一人で抱え込み、知らず知らず、自分で仕事に疲れる辛い環境を作り出しているのかもしれません。
「疲れた!辛い!もう無理!」とうまくいかない仕事に爆発寸前のあなたも、「もしかして、抱え込んでる?」と半信半疑のあなたも、この記事を読んだ今が、その仕事に疲れた環境を変化させるチャンスです。
今回は、「仕事に疲れた辛い環境から脱出したい」というあなたに、効果的な方法をお伝えしていきます。
疲れた環境が出来上がる10の理由
僕は仕事柄、さまざまな仕事の悩みを抱えた人のお話を聞いてきました。そんな人たちに共通していえることは、みなさんマジメで責任感の強い人ばかりで、それが理由で「仕事を抱え込む」クセがあるということ。
それが仕事の疲れや、仕事が辛いという原因につながっているのです。
そんな僕も、かつてはさまざまな仕事を抱え込み、自ら辛い状況を作り上げてきました。他人からの期待に応えようと必死で、あれもこれもやらなければと抱え込み、最終的には疲れ果て、会社に行けなくなってしまったこともあります。
1人で抱え込むということは、あなたの心を疲れる状態にしてしまう行為なんですよね。まずは、最初に、そんな抱え込み症候群の人が「自らを辛い状況に追い込む」陥りがちなケースを見ていきましょう。
断りたいけど断れない
あなたが仕事に疲れた最初の理由は、断りたいけど断れないからではないでしょうか。
急な残業に気の進まない飲み会など、頼まれるとイヤと言えずに引き受けてしまうことはありませんか。
「本当は疲れているから早く帰りたいのに・・」
こうした自分の思いにフタをして、他人に合わせてばかりいると、ストレスを抱え込んで、疲れをため込んでしまうことになります。
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「助けて」と言えない
「助けて」と言えない人も、仕事に疲れ辛い状態を1人で抱え込むタイプです。
心の中ではいろいろな悩みを抱えていて、助けを求めている。けれど「助けて!」の一言が言い出せず、気づいたら今日も他人の愚痴を聞いていた・・。
そんなあなたは、きっと小さい頃からしっかり者の、優等生タイプだったんでしょうね。
何気ない一言が気になって仕方ない
「なんで課長にあんな報告したの?」「もっと要領よくやればいいのに」、女性の方なら「太ったんじゃない?」「なんで結婚しないの」など。
他人の発した何気ない一言が気になって、夜も眠れない。そんなことはありませんか。
「あのとき、あんな風に言い返せばよかった!」と、あとあと引きずってしまうケースです。他人の言動にいちいち振り回されていると、心も体も疲れてしまいます。
何でも自分のせいにしてしまう
あなたが仕事に疲れるのは、何でも自分のせいにしてしまうからかもしれません。
敏感で心のアンテナの感度が高い人は、他人のちょっとした変化によく気づきます。気が利く、空気を読めるなど、プラスに働くこともありますが、行き過ぎると、他人に振り回されるという辛い状況が出来上がります。
他人の言動の原因を「自分のせい」と考えてしまう人は、要注意です。
「完璧でいけない」と思い込んでいる
「目標があるから頑張れる」というように、目標や理想を掲げることは、モチベーションアップにつながります。
ただし、高すぎる理想は要注意。「こんな自分ではダメだ」と自己嫌悪に陥ってしまったり、「理想通りの自分でいなければ」と強すぎるプレッシャーをかけ、心身ともに疲れる状態になってしまいます。
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「しっかり者」と思われて弱音を吐けない
「できない」「困った」というのが苦手ということはありませんか?
あなたが仕事に疲れた状況になるのは、仕事でもプライベートでも周りから頼られる人だからかもしれません。
「君ならできるよね」「頼りにしてます」と言われると、つい応じてしまい、自分一人で抱え込む辛い状況が出来上がってしまいます。
仕事ができるからオーバーワークになる
自分の仕事を頑張り、ようやく終わらせても、それを見た上司から「あ、もう終わったんだ!じゃあこれも頼める?」と追加の仕事が。
「早く帰るために、早く終わらせたのに・・」と思いながらも、抱え込む人は、その責任感の強さから仕事を懸命にこなしますが、そのために、さらに多くの仕事を頼まれやすくなってしまうのです。
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まわりの面倒を見てしまう
抱えこんで仕事に疲れる人は、面倒見がよく、聞き上手な人が多いもの。女性の方なら家庭では旦那や姑に気を遣い、職場では上司と後輩の板挟みになって苦しむことも珍しくありません。
やさしく気配りができるタイプの人ほど、誰にでもいい顔をしてしまい、疲れをため込んでしまいます。
自分に自信がないから頑張りすぎる
自分の自信のない人は、「人から頼られること」「人から評価されること」で自分の居場所をキープしようとします。
頑張らなければ認めてもらえず、自分の居場所を失ってしまうと思っているのです。
仕事を他の人に任せることが苦手な人に多いケースです。
自分でやった方が早い
「人に任せると、よけいに時間がかかるから」と言って、何でも一人でやろうとするクセはありませんか?
後輩「あれ、データーが消えちゃった・・」
あなた「ああ、もう貸して!私がやっておくから!」
こんな感じですね。
これを繰り返していると、いざというときも人に頼れず、辛い状況を誰にも相談できない、なんていう環境が出来上がってしまいます。
一見プライドが高い人に多そうなケースですが、自己評価が低く、「しっかりしている自分」を強く求める人にも見られます。
疲れる理由はまとめると3パターンに分類される
仕事に疲れる10の理由を大きくまとめると、次の3パターンに分類されます。
自分に自信が持てないタイプ
仕事に疲れる一つ目のタイプは、自分に自信が持てず、「自分はこのままでいいんだ!」と、自分自身を認めることができない自己肯定感が低いタイプの人。
このタイプは、「自分って周りからどう見られているんだろう」と、人の顔色をうかがってしまうクセがあり、いつも怯えてしまっている傾向があります。
また、「自分が我慢すれば大丈夫。うまくいく」と考え、仕事を必要以上に抱え込み、何でも一人でこなそうとしてしまいます。
「無理です!いやです!」という言葉が言えずに、ストレスをため込み、自ら辛い状況を作り上げている人です。
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空気を読みすぎるタイプ
次の仕事に疲れるタイプは、「気が利く」「相手の気持ちを察する」などが行き過ぎる人です。
空気を読む力が強いのはよいところですが、「そこまで空気を読まなくても。。」と、ほかの人なら見過ごしそうなことに敏感に気づきます。
そのため、たとえば相手は仕事が忙しくてちょっとしかめっ面をしているだけなのに、「どうしたのかな。もしかして何か悪いことしたかな」とそわそわしたり、無駄に不安になったりします。
また、相手の気持ちを読みすぎるので、なかなか言いたいことは言えず、心にグッと我慢を重ねます。
敏感さがあだとなり、自分の気持ちを抑えて他人を優先しがちなところがあります。抱え込み過ぎて気疲れすると、「疲れる・もう辛い・・」とふさぎ込んでしまいます。
しっかり者タイプ
しっかり者タイプも、仕事に疲れをためやすいタイプと言えます。
いわゆる「優等生タイプ」で、小さい頃から生徒会長をやったり、クラスを率先してまじめに引っ張っていくタイプ。
「私がしっかりしないと」「私ががんばらないと」という意識がとても強く、回りの人が忙しそうだと、自分がすでにキャパがいっぱいなのを忘れて、助けようとしてしまいます。
頑張りすぎて、報われなさや徒労感を抱えることもあります。
他人の面倒ばかりみて、自分を大切にする暇がなく、いつもヘトヘト・・。こうして疲れがたまると、「もうイヤ!」と投げ出したくなってしまいます。
疲れた環境から抜け出すための10の方法
あなたが仕事に疲れ、辛い環境ができあがる理由をお伝えしたきましたが、ここからは、その疲れた環境から脱出するための10の方法をお伝えしていきますね。
自分のガマンの量をイメージしてみる
仕事に疲れた辛い環境から脱出するために、自分のガマンできる量をイメージして仕事を進めてみましょう。
どんなに大きなコップでも水を注ぎ続けたら、いつしか水が溢れてしまいます。心の中もそれと同じです。体の疲れも、心の中にたまったモヤモヤも、解消せずにためる一方にしていては、溢れかえってしまうのです。
いっぱいいっぱいになったときに、「自分の器が小さいからだ」と自分を責める必要はありません。
なぜなら、先ほどのコップのように、どんな大きな器でも、すべてを受け止め続けることはできないからです。抱え込んでいる限り、遅かれ早かれ限界は訪れるのです。
自分の心をコップに見立てて、「今、我慢しているとしたらどのくらい」とイメージするようにしましょう。
職場や家でまめにチェックするように習慣づけると、自分のガマンの度合いに気づきやすくなり、疲れた心を休ませるきっかけを作れるようになります。
自分の仕事量を「見える」化する
仕事に疲れた辛い環境から脱出するために、自分の仕事量を「見える」化しましょう。
抱え込む人は頑張り屋さんが多いので、まわりの人から仕事や用事を振られることが多くなります。そんな人のおすすめしたいのが、自分の仕事量や予定を可視化することです。
自分用の小さなホワイトボードを用意して、デスクに置きます。そして、毎朝、その日の予定を書き出し、終わったものから消していくのです。
予定を書き出すと、自分でもキャパオーバーを自覚しやすくなり、「これは断った方がいい」と判断できるようになります。
重要なのは、他の人からも見えるようにすること。
上司や同僚がやってきたとしても「すいません。こういう状況です」とボードを見せて、説明することができます。
断るのが苦手な人も、ボードが代弁してくれるので、前より気楽に自分の状況を伝えられるようになります。書く手間はかかりますが、効果は絶大です。
「ほどほどでOK」にしよう
自己肯定感が低いタイプや、しっかり者のタイプに多いようですが、抱え込んでしまう人は、自分のキャパシティを大きく見積もり、それが原因で辛い環境に陥ってしまうことがあります。
自分のトラックの積載量の上限が100%なのに、120%や150%の仕事量を「やれるはず!」と無理やりに詰めこもうとするイメージです。
自分が抱え込む量は、多ければ多いほどいいと思っている人が多いのです。
理想を言わせていただくと、仕事に疲れないために、実際に抱える仕事量は自分のキャパシティの60~70%ぐらいがベスト。
このくらいにとどめておけば、アクシデントなどが発生しても、落ち着いて冷静に対応できます。また、余裕が生まれれば、長期的に必要なことに取り組むことができ、クリエイティブな発想にもつながります。
荷物を減らした分、よりよいものを生み出せます。辛い環境に陥らないためにも、余裕のある自分を目指しましょう。
自分のせいにするのはやめよう
よく相談に来られる人があるとき「私は自己管理ができていないから、風邪をひきやすいんです」と口にしました。
風邪を引いたのには、無理がたたって免疫力が落ちていたとか、家族の風邪がうつったなどさまざまな原因が考えられるはずです。
しかしそのすべてを「自己管理」で片づけて、自分を責めてしまうのです。
仕事に疲れないためには、日常トラブルや問題を、なんでも「自分のせい」にするのはやめるべきです。
そこには自己否定しかなく、原因の根本解決にもなりません。起きたことをそのままの形で受け入れ、自分を責めるよりも「どうしたら自分にとっていいだろう?」と前向きなことを考えるほうが事態をプラスに導きます。
仕事に疲れるときほど、自分を責めるのではなく、自分に優しくする姿勢を持ってください。
断ることでうまくいくこともたくさんある
あなたのその辛い環境を改善するために、嫌われることをおそれたり、行きたくない誘いに乗ったり、他の人の仕事を手伝ったりするのはもうやめにしましょう。
人あたりがよくて、見るからに仕事ができそうな雰囲気の男性が「もう疲れました、いっぱいいっぱいです」と相談にいらしたことがありました。
会社であるプロジェクトのリーダーを任され、毎晩遅くまで残業しているそうですが、「付き合いの悪いヤツだ」とは思われたくないので、大学の同窓会には定期的に顔を出し、同期旅行の幹事まで引き受けているとのことでした。
「思い切って事情を説明して、断ってはどうですか」とお伝えし、同期旅行の参加を見送りたいと、副幹事をしている友人に相談することになりました。
すると、友人は開口一番こういったそうです。
「断ってくれてよかった。この間の同窓会のときに顔色がよくなかったから、心配してたんだ。また仕事が落ち着いたら、参加してくれよ」
断ったことで、相手の気持ちにも気づき、より信頼できる間柄になったそうです。
自分が思うほど、相手は自分のことを気にしていなかったりします。礼儀をわきまえて断れば、まわりの人も理解してくれるはずです。
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「思い出しイライラ」にストップをかける
仕事が辛いと相談にいらした人に「すべての問題は自作自演」というお話をさせていただくことがあります。
イライラやモヤモヤの正体をたどっていくと、他人の具体的な言動はきっかけに過ぎず、それを受け止めるときにマイナスの意味付けをすることにより、実際以上に悲劇的な状況を思い浮かべてしまうことは少なくありません。
最初は「えっ?」と鳩が豆鉄砲を食らったような顔をされる人も多いですが、冷静に振り返ると、「自分で問題を大きくしていた」と納得されることが多いのです。
問題を抱え込みがちな人は、他人に言われたことやされたことを何度も頭の中で再生してしまう傾向にあります。
すると、言い回しが実際よりもキツイものに変換されていったりして、イライラやモヤモヤも雪だるま方式に大きくなっていくのです。
仕事に疲れる状態を作り出さないためにも「それって実際に言われたことだったかな?」と自分で振り返り、「思い出しイライラ」にはストップをかけるようにしてください。
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被害者意識を持ち過ぎない
逆説的に聞こえるかもしれませんが、「自分が悪いのでは」と心配するタイプの人は、「他人に〇〇と言われた」「他人に〇〇をされた」という被害者意識を抱きやすいことがあります。
例えば、病院によってから出社すると上司に伝えていたのに、事情を知らない先輩から「最近遅刻が多くない?」と指摘されたとします。
先輩からしたら、気になったことを何気なく言葉にしただけなのですが、被害者的に受け取ってしまうと、先輩への苦手意識や嫌悪感が大きくなってしまいます。
こうした被害者意識や苦手意識は、付き合う相手にも伝わってしまうもの。人間関係がギクシャクする一因になります。
さきほどの「思い出しイライラ」とこの「被害者意識」がセットになると、さらにやっかいなことになります。相手に言われたことを雪だるま方式に大きくしながら嫌悪感を募らせてしまうので、百害あって一利なしです。
自らを辛い状況に追い込まないためにも、被害者意識を持ち過ぎないように気をつけましょう。
「そうするべき」という口癖をやめる
しっかり者タイプや、空気を読んでしまう敏感タイプの人は、休むことが苦手なようです。
例えば、仕事の合間にスマホをさわる人、トイレに頻繁に行く人などに対して「ちょっと、休憩しすぎじゃないの?ちゃんと仕事しなさいよ!」と、内心でイライラを募らせていきます。
いろいろなことによく気がつくということは、それだけ「やるべきこと」が見えてしまうということ。
しかし、そもそもそれらは、誰かから「やりなさい」と命令されたものなのでしょうか。
もし、自分で課している義務なのだとしたら、一度「べき」を取り払ってみましょう。もし休憩が多い人のせいで仕事が遅れがちになったとしても、それが、すべてあなたの責任ではありません。
代わりに「自分も仕事はほどほどにして、ゆっくり休憩したい」などの、自分の気持ちに素直に耳を傾けるようにしてください。
自分の本当の気持ちに気づく
まわりの空気を敏感に感じ取り、求められている(と自分が思っている)ことばかりをしていると、疲れがたまります。
かといって、「自分は本当は何がしたいのか」を考えても、まわりを優先してばかりいた人は、自分の本当の気持ちは見えてこないこともあります。
自分は本当にこれがしたいのか、今、気持ちを抑えてガマンしていないか、自分のありのままの気持ちをすくい取れるように、意識してみましょう。
自分の本当の気持ちを見つめ直したいときは、1人になってリラックスすることが大切です。寝る前のほんの少しの時間で構わないので、ゆっくりした時間を持ち、次のようなことを考えてみましょう。
自由な時間が1時間あったら、自分は何がしたいだろう?
「本当はこうしたかったのに」と心残りになることはあるかな?
敏感な人は、自己主張の強い相手や複数の人がいる場面で自分を押し出すのが苦手です。一人になって自分と向き合い、普段は我慢している本当の気持ちをすくい取ってみましょう。
仕事に疲れないためにも、自分が本当にしたことや言いたいことを、大切にしてあげてください。
そういう意味でも、朝起きたときに「今日は仕事に行きたくないな」と感じたなら、思い切って仕事を休んでしまうのも全然アリなんですよ。
関連記事>>仕事を休みたいけど休めない!←あなたのこれ。完全に間違った思考です。
自分の頑張りは自分で認めよう
まわりのためを思ってあれこれ頑張っているのに、誰もそれを認めてくれない、となると、むなしさや怒りが募ります。
しかし、他人の気持ちは誰にもコントロールできないので、「誰か、私の頑張りを認めてよ!」と期待しても、期待通りにそれを叶えるのは難しいかもしれません。
そんなあなたにおすすめしたいのは、他人からの良い評価を求めるのではなく、「自己承認」のプロセスを挟むこと。
自分の頑張りを自分が一番に認め、褒めてあげるのです。
たとえば、頑張って仕事を終わらせた自分を、心の中で「よしよし」と褒めてあげる、ご褒美にちょっと高価なスイーツを買って自分だけで食べるなど、心と体が喜ぶような「ご褒美」の時間を意識的にとっていくのです。
褒められ慣れていない人は、最初は照れくさく感じたり、うまくできなかったりするかもしれません。それでも繰り返し練習していけば、褒めることが習慣になり、自己肯定感もぐっと上がるようになります。
すると、これまでは自己肯定感の低さから「断れない」と思っていたことも、「これを引き受けるのはやめよう」と線が引けるようになります。
自己承認は、抱え込み症候群の辛い状況から抜け出すために強力なツールです。ぜひ取り入れてみてくださいね。
関連記事>>仕事で自分に自信が持てない。傷ついたあなたの心はこれだけで回復することができる。
仕事を抱え込む人は要注意!
ここまでお伝えしてきたように、抱え込んでしまい自ら疲れる環境を作り上げてしまう人は、「自分のキャパシティを超えている」物事に対しても真正面から取り組み、いっぱいいっぱいになってしまいます。
とくに自分に自信が持てない、自己肯定感の低い人に顕著な傾向で、
「依頼を一度でも断ったら、失望される」
「次からは頼ってもらえず、必要のない人間だと思われる」
このようなことを強くおそれ、断ることができないのです。
しかし、そのような状態を続けていては、心も体ももたないことは明白です。抱え込みすぎてパンクし、何も手につかない状態になってしまったり、まわりの人に迷惑をかけてしまっては、本末転倒です。
そんなことになる前に、もっと自分をラクにしてあげましょう。
抱え込んでしまう人は、「ラクにしてもいいと言われてもどうすれば・・」とわからず、立ち止まってしまうかもしれません。
しかし、自分を変えるのはここでご紹介したような、ほんのちょっとのことで十分なのです。自分の心と体の状態をイメージして振り返ったり、自分の状況をまわりにわかりやすく伝えるなど、少しの工夫でその辛い状況から抜け出せるようになります。
あなたが苦手でやりたくない仕事でも、その仕事が大好きな人は世の中にはたくさんいるんですよ。
抱え込み癖の辛い状態から抜け出し、余裕のあるあなたに変わるために、今回ご紹介したことを、日常に少しずつ取り入れていってくださいね!
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疲れた心を回復させる14の考え方
「仕事に疲れた、もう会社には行きたくないから休みたい」
ここまでお話してきた通り、あなたはすでに仕事に疲れ、心がボロボロになっているはず。あるいは、このまま仕事を続けていけば、いずれ倒れてしまうと不安になっているのかもしれません。
どちらにしても、今現在、そのような「仕事に疲れた」という状態になっているということは、あなたは今まで十分に頑張ってきたという証。
ここからお話していく「仕事に対する楽な考え方」を身につけるとしても、ここまでのあなたの頑張りは本物です。
頑張らなければ、心がボロボロになったりしないからです。
まずはよく頑張ってきた自分をねぎらってあげてください。
ここでは、仕事に疲れてもう会社に行きたくないというあなたに、その疲れた心を回復される方法をご紹介していきます。
もしかしたら、中にはあなたの性格的に難しいものもあるかもしれませんが、もう仕事には行きたくないと心がボロボロになった今は、これまでの生き方を変えるとき。
ここまで仕事に頑張ってきた自分を認め、その上で、今の自分に必要な変化を起こしていってください。
そうすれば、あなたの疲れた心は、スーッと楽になるはずです。
1.「なんとかなる」の精神でやっていこう
今の時代、「しなければいけないこと」が多すぎて、疲れがたまりやすい社会状態です。
昔の人は、「それぐらいでしんどいだなんて、オレの時代はもっと辛いことだらけだったよ!」と言うでしょうが、決してそんなことはありません!
昔はむかしでしんどいこともたくさんあったでしょうが、今の今で辛いことがいっぱいあります。簡単に言うなら、モノや情報が溢れかえっていて、生きづらい世の中なんですよね。自己責任論が強すぎます。
なので、あなたが仕事に疲れたのなら、「もうやーめた!」と開き直り、「なんとかなるさ」の精神で気楽にやっていきましょう。
情報社会の今の時代、次から次に新しい情報が入手でき、あなたがやらなければいけないことがどんどん山積みになっていくはずです。
でも、その「やらなければならない」ことってあなたがやらないといけないことなんでしょうか?本当にそうですか?
いやぁ。きっとそんなことはないはず。残念な話ですが、世の中にはあなたの代わりはたくさんいます。なので仕事も必要以上に気張って頑張る必要はありません。
あなたがその仕事をやらなければ、代わりの誰かがやってくれます。絶対に!
仕事に疲れたときは、「なんとかなるさぁ」の精神で、いい意味で仕事をテキトーにやってしまいましょう。
2.自分の思い込みを見直してみよう
仕事に疲れたときは、必要以上に他人に従うことをやめることをおすすめします。
仕事をしているときって、上司や同僚、他部署の先輩など、いろいろな人から、いろいろな指示を受けると思います。もちろん、その中には絶対に従わなければいけない内容も含まれているでしょう。
クレームの始末をつけなければならない。他部署との調整をしなければならない。ならない~!ならない~ならない~!
確かにに仕事上、どうしても無視できないこともあります。
でも、ここでひっかかることがあります。
それは、その「やらないといけない」がいつの間にか、周りから言われたことであることを忘れてしまって、自分から「しなきゃいけない!」と思い込み、自分で自分自身を追い詰めているということ。
あなたのその「やらないといけないこと」は、本当に「あなたがしなければならないこと」ですか?
それって本当ですか?いやぁ。違うと思いますね(2回目)
さきほども言いましたが、あなたがやらないなら、代わりの誰かがやってくれます。絶対に!
仕事に疲れたときは、あなたが思い込んでいる、この「やらなければならない」についてよく考えてみてくださいね。
そこにはきっとあなたの思い込みがいろいろと紛れ込んでいます。その内容を見つけ直してみることが、あなたの仕事の疲れを取り除くきっかけになるはずですよ。
3.できない目標は捨ててしまおう
仕事に疲れたなら、できない目標は捨ててしまいましょう!
確かに、人は努力していくために、成長していくために、自ら目標を立てて、そこに向かって頑張っていくことも大切です。
しかし!
あなたが今の仕事に疲れているなら、この目標を投げ捨ててしまうのがベストです。目標を達成できないことなんて大したことではない!
むしろ、仕事に疲れているときに、さらにそこに自分の目標を上乗せしていては、何もかもができない状態になってしまい、かえって自分に自信が持てない状態ができあがってしまいます。
これでは本末転倒です!
仕事に疲れ果ててしまっている今、目標なんてたてる必要はありません。
目標はあくまでただの目標。それを達成できないからといって、どうってことはないんですよ!
もう、できない目標なんてもう捨ててしまえ~!
4.物事は足し算で考えよう
あなたが仕事に疲れてしまうのは、「引き算」の思考法に陥っているからです。
たとえば10の仕事があったとして、あなたは8個の仕事を完璧に仕上げた。でも10個のうちの2個の仕事ではミスをしてしまいし、先輩に怒られた。
こんなときあなたはきっとこのように考えてしまっているのではないでしょうか。「今日は2回もミスをしてしまった!あ~なぜあのときに気づかなかったんだろう!」と、疲れたときほど、ミスをした2個に意識がいってしまうのです。
でも実際は、あなたは8個の仕事は完璧にこなしています。仕事に疲れないためには、この8個を完璧に仕上げたことを自分自身で褒めてあげることが大切。
自分で自分を褒めてあげるだけでも、心はとっても楽になります。
仕事に疲れているときほど、足し算で物事を見るように心掛けてみてください。
「あれほどできなかったのに、こんなにできるようになった」「以前よりもできることが増えた」と考え、できるようになったことを、自分で褒めまくってください。
このような足し算の考えは、、疲れたあなたの心を癒す、おすすめの方法なんですよ。
5.完璧主義は疲れます
完璧主義はとっても疲れてしまいます。周りの自分自身も。
完璧主義の人は仕事をいい加減(いい意味のいい加減です)で止めることができず、「あーでもない~こーでもない~」と、無意味に時間をかけ続け、自ら、仕事が終わらない状態を作り出します。
でも、人から言わせれば、こんな感じ。
「やりすぎ。何て効率の悪いやり方をやっているんだ。。そりゃ疲れるよ」
しかも、この完璧主義のもっと悪いところは、他者にもその完璧主義を求めてしまうこと。
これでは、周りの人とも良い人間関係が気づけません。完璧主義の人は一緒にいても疲れるので、一緒に仕事をしたくないんですよね。
あなたもそんな完璧主義におちいっていませんか?
仕事で疲れたときは、ほどほどを目指しましょう。そもそも最初から完璧に一人で仕事を解決する必要はなく、みんなの知恵も借りながら、最後にうまくできればいいのです。
完璧にできなくても「え?この程度の仕上がりでいいんじゃないんですか?」でやり過ごせばいいんですよ!
関連記事>>完璧主義の人は仕事が遅いし成果もでない。出来上がりは70%を目指そう。
6.安易な気持ちで仕事を引き受けるのはやめよう
仕事はできるだけ、一人で抱え込まないようにしましょう。できるだけ、いろいろな人と協力しあって進めることで、その責任も分散され、疲れを溜め込むことも少なくなります。
仕事に疲れないためにもう一つ大事なことは、「まぁ大丈夫かな」という安易な気持ちで仕事を引き受けてしまわないことです。
こういうことって本当によくあると思います。内心は「ん~今は忙しいし、余裕がないかな」と思いながらも、周りにいい顔もしたいので「まぁ。できるかな」と、ついつい引き受けてしまう。
そして、気がつけばキャパオーバーに。
僕もよくやってしまいます( ゚Д゚)ノ
そして後から後悔するんですよね。こんな仕事引き受けなければよかったー!と。
仕事に疲れたときほど、安易な気持ちで仕事を引き受けないないようにしましょう。自ら「やらないといけないこと」ことを増やさないでくださいね。
7.知ったかぶりもやめよう
安易に仕事を引き受けないことに合わせて、仕事に疲れたときに止めたいのが、知ったかぶりです。
誰でも、「自分は仕事ができる」という風に周りに見られたいので、ついついこの知ったかぶりをしがちですよね。僕もよくやってしまいます。
内心は(何のこっちゃ。。)と思いながら、「ふんふん。なるほどねぇ」と、仕事ができる男を演じてしまうのです。
でも、これって本当に疲れる。。。こんなことばかりしていると、ボディーブローのように疲れがたまっていきます。
知らない事は知らないといえばいいんですよね。知ったかぶりするより、その方が人から信頼もされます。
それが、自分自身に成長にもつながりますからね!
関連記事>>仕事で成長したいあなたに。必ず身につけておきたい10の原則
8.周りをもっと頼ろう
あなたが仕事に疲れたなら、単純な話ですが、もっと周りを頼るべきです。
「でも、そうはいっても皆も疲れているし。。」
ここでこう思うかもしれませんが、他人がどのような感情を持っているかなんて誰にもわかりません。あなたが疲れているから、周りの人も疲れているように見えるだけかもしれません。
あなたが辛いのなら、「辛い。助けて!」と声を大にしていうべきです。
自分ができないことを得意な人に頼むほうがお互いにスムーズに仕事が進みますし、手助けを求めることは恥ずかしいことではありません。
そもそも人間は一人では生きていけません。支え合って生きています。これは会社組織でも一緒です。
仕事に疲れたときほど、このことを忘れないください。
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9.「スケジュール変更」ありきでいこう
仕事をスケジュール通りに無理やり進めようとすることも、仕事に疲れをためる一つの原因です。
もちろん、最初のスケジュール通りに仕事を進めればベストですが、仕事って案外計画通りに進むことの方が少ないものです。
スケジュール通りに進まないなら、周りに「ごめんなさい!」と謝って、再度余裕のあるスケジュールで仕事を計画し直すことが疲れをためないコツです。
スケジュールや計画は変わるもの。
普段から、こう考えて仕事を進めておくと、心に余裕ができて精神的に良いですよ!
10.頑張らなくてもいいんです!
仕事に行きたくない、疲れたときほど、「頑張らなくてもいい」ということを意識してください。
どれだけしんどくても、辛くても、最後までやり遂げる。自分のためにではなく、会社のために。
現在の社会では、努力すること、頑張ることがプラスと評価されがちですが、仕事に疲れたときは、頑張ることはほどほどにしましょう。
もちろん仕事に納期があって、それまでに終わらせる必要があるときは、ある程度気張って頑張ることも必要かもしれませんが、そもそも「努力する」とは、現在の自分を否定する行為ともいえます。
仕事に疲れているあなたはもう十分に頑張っています。無理をせず、あまり自分をいじめないようにしてください。
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11.仕事を休んでしまおう!
仕事に疲れたなら、思い切って「他人任せにはできない」という考えを捨ててしまいましょう。仕事に行きたくないなら行かなくても構いません。
ずる休みしても構いません。
タイの言葉に「マイペイラン(なんとかなる)」と言葉がありますが、この言葉は仕事に疲れた今のあなたに一番プレゼントしたい言葉です。
さきほどもご紹介しましたが、「なんとかなるさ」という考えはストレスにとても効果的で、たとえばあなたが一日仕事を休んだところで、あなたが心配するようなことは、な~んにも起こりません。
なのに、「自分がいないと仕事が回らない!」なんてことを考えてしまうから、仕事の疲れが取れないのです。
仕事に疲れて仕事を休んだら、誰かが何とかしてくれます。そして次の日に「迷惑をかけてごめん」と言えばいいのです。
その代わり、他の誰かが休んだときは、この恩を忘れずに恩返しすればいいのです。
仕事に疲れたときは、この言葉を思い出してください。
「マランペイ~!」
どうしても仕事を休むという選択ができない人は、こちらの記事を参考に「仕事は休んでもいいもの!」という思考を身につけてくださいね。
関連記事>>仕事を休みたいけど休めない!←あなたのこれ。完全に間違った思考です。
12.言いたいことは言ってしまえ!
仕事に疲れた人は、言いたいことを人には言えないタイプの人が多いものです。
内心は「なんで私ばかり、こんなやつことが多いのよ!」なんて思いながらも、それを口にすることができません。
頼まれると断れないので、どんどん、どんどんやらなければならない仕事が山積みになっていきます。
これって疲れますよね。周りは定時でどんどん帰っていくのに、自分は毎日残業ばかり。。こうやって、周りに振り回されるのです。
そんなことにならないためにも、あなたがやりたくないことは「イヤです!」と言ってしまう勇気が必要です。そうしないと、相手はあなたのことを、「この人は何を言っても聞いてくれる」存在として認識し、あなたに仕事をふるのが当たり前になっていきます。
あなたのことを軽く考えだすのです。
なので、あなたのその仕事に疲れた環境から脱出するためには、断るということはとっても大切な行為なんです。
そうすることによって、自分の意思を持った人間であることを認めてもらえます。
関連記事>>上手な仕事の断り方まとめ。断れないあなたは不幸な人生へまっしぐら!
14.心が疲れたとき自分を癒すコツ
「死ぬほど疲れた」とか「もう会社には行きたくない。休んで一日寝ていたい」などと感じたとき、そのままずっと働き続けていると、ストレスがたまって精神的に参ってしまい、うつ病になってしまうことがあります。
特にその疲れが、職場でのいじめや嫌がらせ、パワハラなら要注意です。
そんなことにならないためにも、自分を癒す方法を何か見つけてください。
心理カウンセラーの心屋仁之助さんが『心が凹んだときに読む本』によると、日頃から面倒くさいと思っていることや短時間で片づけられることを、逆に時間をかけて丁寧にきっちりとこなしてあげることで、心にもゆとりが生まれてくるそうです。
お湯を沸かしたり、コーヒーを入れたり、料理を作ったり、単純作業を普段より気持ちを込めてやってみる。
そうすると、ホッとして心が落ち着いて、何だかポカポカした気分になる。
仕事のストレスで一杯いっぱいだった心も、少し隙間ができて、ゆとりができてきます。
日頃から何気にルーティンワークとしてやっていることを、もう一度見直すことで、自分を取り戻すことができるのです。
ちなみに僕は猫を飼っているんですが、仕事に疲れたときはいつも以上に愛猫をナデナデし、癒しパワーをもらっていますよ。
※あなたが「うつ病を発症しているかどうか」をこちらの記事で確認できます。疲れているのによく眠れない、日中吐き気がするなど、心身に具体的な症状が現れている方は一度チェックしてみてください。
詳しくチェック>>うつ病で仕事に行きたくない。どのタイミングで心療内科にかかるべき?
さいごに
仕事に疲れているあなたは、考え方を変えましょう、と言われても「そんな簡単なものではない」と思ったかもしれません。
すでに心がボロボロで、考え方を変える気力もない、全く前向きになれない、という気持ちかもしれません。
でも、途中でもお話しましたが、仕事に疲れている今は、あなたの生き方を変えるとき。
ここまで頑張ってきた自分を認め、できるところから自分の考えを変える努力をしてみてください。
- なんとかなるさの精神でやっていこう
- 自分の思い込みを見直してみよう
- できない目標は捨ててしまおう
- 物事は足し算でみよう
- 完璧主義は疲れます
- 安易な気持ちで仕事を引き受けるにはやめよう
- 知ったかぶりもやめよう
- 周りをもっと頼ろう
- 「スケジュール変更」ありきでいこう
- 頑張らなくてもいいんです!
- 他人任せにしてもいい!
- 仕事を休んでしまおう!
- 言いたいことは言ってしまえ!
- 心が疲れたとき自分を癒すコツ
いきなり全部の考えを変えるのは無理だと思いますが、一つ一つで構いません。
同じ努力をするなら、疲れた心にムチを打ってさらに仕事に打ち込むのではなく、こういう考え方を変える努力をしてみてください!
※仕事を辞めたいほど辛い方は、こちらの記事を合わせてチェックすることをおススメします。
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