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パワハラ上司対処法。その特徴と心理を知ればあなたの心はきっと軽くなる!

「こんなに仕事ができないのは君がはじめてだよ」

「これでいいと思ってんの?舐めてるの?」

「それで給料もらって恥ずかしくないの?」

あなたの心を虫けらのように扱ってくるパワハラ上司にはどう対処したらいいのか。

いつも機嫌が悪く威圧的。

明らかに指示が悪いのに「ちゃんとやれ!」と恫喝してくる。

人を「できない奴」「バカな奴」と人格否定してくる。

こんなパワハラ上司と毎日顔を会わせなきゃいけないなんて、あなたの精神状況がおかしくなっても当然です。

「こんなやつと一緒に働きたくない」「顔を見るだけで胃がチクチクと痛くなる」となって「こんな会社やめてしまいたい・・・」と思っても、こんな気持ちになって決断できるわけがないですよね。

「我慢していれば、いずれこのパワハラ上司も異動するだろう」

「辛いから逃げるなんて自分は甘いんじゃないか」

「転職してももっと状況が悪くなるかもしれないし」

ずっとパワハラを受け続けてきたあなたが、このような気持ちになるのは痛いほどわかります。

今回は、パワハラ上司の特徴や心理を解説しながら、そのパワハラからあなたの心を守る対処法をお話していきます。

パワハラまではいかない嫌な上司を相手するときには

 

こちらのの記事は、常識が通じない、パワハラ上司の対処法は別記事にまとめています。

「うちに上司はまだ常識はあるかなぁ」と感じる方は、こちら↓↓の記事をチェックしてみてください。

 

嫌な上司との付き合い方。「哀れみの目」で冷たい態度に徹しよう!

パワハラ行為の内容

まず最初にパワハラとはどういった行為をさすのでしょうか。世の中にはいろいろな情報があふれ、書籍や雑誌、ネットのサイトにはさまざまなパワハラ事例があふれています。

一般的には、次の6つがパワハラ行為だと言われるものです。

①身体的攻撃

叩く、殴る、蹴るなどの身体的な攻撃です。丸めたポスターで頭を叩く、座っている椅子を蹴りつけるなどもこれに該当します。

②精神的攻撃

具体的には、同僚の目の前で「バカ」などの言葉で責める。他の社員を宛先に含めたメールで罵倒するなど、必要以上に長時間にわたり、繰り返し執拗に叱る行為が該当します。

③人間関係からの切り離し

一人だけ別室に席を離す、全社員参加の忘年会や歓迎会に声をかけないなどの仲間外れや無視なども、これに該当します。

④過大な要求

新人で仕事のやり方もわからないのに、膨大な仕事量を押し付け残業を強要。一人だけ残してみんな帰ってしまうなどがこれに該当します。

⑤過少な要求

営業担当なのに倉庫掃除だけを命じる。総合職なのにお茶くみだけをさせるなどがこれに該当します。

⑥プライバシーの侵害

交際相手のことをしつこく聞き出す。携帯電話、ロッカーをのぞくなどがこれに該当します。

これらの6つの中で、一般的に多いのは、2の精神的攻撃だと言われています。

パワハラ上司の特徴や心理

次に「パワハラ上司のが持つ特徴」をチェックしてみましょう。

上司のパワハラに対処するためには、まず敵の特徴やその心理を知ることが重要です。相手の心理を分析することによって、具体的な対処法が見えてきます。

自己顕示欲が強い

自己顕示欲とは、自分の存在を認めてもらいたいと自分の周りにアピールしたい欲求のこと。

このタイプのパワハラ上司は、色々なこと経験しており、たくさんの知識を持っていて、プライドがとても高いのが大きな特徴です。

部下のことを信用せず、部下が意見を言おうものなら「とにかく、はいと言えばいい」「お前の意見は聞いていない」など、他人の意見をまったく聞きません。

部下が自主的に行動し、もしその結果失敗したら「「何やってるんだ!仕事ができないくせに勝手なことをするな!」と罵声を浴びせてきます。

「主役は自分」でないと我慢できず、他者との関係で自分が優位な存在として認められたいという心理が強く働いています。

自己保身力が強い

自己保身とは、自分自身の地位や名誉など、自らの利益を守るために他者を犠牲にする行動のことです。

仕事をしていく上で自分の立場を最優先にし、何かトラブルに巻き込まれそうになったら、すぐさま部下にミスを押し付けようとします。

「こんな指示してないよね?何勝手なことやってるの?」

「どうやって責任とるの?」

「君みたいな部下を持つ僕ってかわいそうじゃない?」

このようなタイプの上司が、自己保身に走ってしまう心理の一つとして、どうにか自身の安全を確保したいと思い、なりふり構わず部下に責任を押し付けるというわけです。

全否定してくる

とりあえず部下の言う事、やる事は全否定するパワハラ上司がいます。

いくら仕事をしようが、どんなに良い仕事をしようが関係ありません。必ず否定してきます。

「君は本当に成長しないね」

「そんな仕事ぶりじゃ任せられないよ」

「こんな仕事のやり方でいいわけないよね?」

「もう会社に来ない方がいいんじゃない?

「君の親も大したことないんだろうね」

最終的には人格否定を通り越し、親まで否定する有り様です。

こういった上司は、幼少期に親からかなり否定されてきた過去を持っている人が多いです。人を否定することで、自分が強くなったという心理が働きます。

否定すると優越感に浸れるために、部下をおとしめることで自分を精神を保っているというわけです。

小心者で自信がない

そもそもどうして「パワハラ上司が部下を屈服させて満足している」のかと言うと、本人も自分自身に自信がないからです。

そんな小心者の自分を隠すために、大声を出すことによって、強い自分・できる自分を周りにアピールしようとするわけです。

こうした特徴のあるパワハラ上司は、自分より仕事ができる部下が現れると、まさに「出る杭は今すぐ打つべし!」とばかりに、ガンガン威圧的な態度で攻撃してきます。

また部下をすごい剣幕で罵声を浴びせるのは、相手に考える隙を与えないため。冷静に話をすると、部下が自分の間違えている論理に気づいてしまうかもしれない、と怯えているからです。

まさしく「弱い犬はよく吠える」という言葉がそのまま当てはまります。

自分のやり方が正解だと思っている

部下への教育はこうあるべきという思いが強すぎるタイプです。「部下のためを思って」と思い込んでいるので、ある意味タチが悪いとも言えます。

当初は部下にこのように思っていた感情も、

「私は厳しい上司に育てられたからここまでこれた」

「苦しい時間を乗り越えてこそ君も成長できる」

その感情が行き過ぎると、

「これぐらいのことができなくてどうするんだ!」

「これぐらいのことが耐えられない奴はうちの会社にはいらない!」

と、自分が期待する通りに成長しない部下にはパワハラまがいの発言を発すようになります。

他にも、パワハラをする上司には次のような特徴があります。

  1. 嫉妬深く、執着心が強い
  2. 支配欲・権力志向・野心が強い
  3. 神経質で心配性で細かいことが気になる
  4. 成果、数字ばかりを求める
  5. 上司自身も何らかのストレスを抱えている

パワハラ上司対処法(考え方)

では、ここからは実際にパワハラ上司からパワハラを受けた時の対処法(考え方)をお話していきます。

さきほどご紹介した、パワハラ上司の特徴や心理の中で、あなたの上司がどのタイプに当てはまるのかをイメージしながら、効果的な対処法を選択してみてください。

「耐えられない自分がダメ」と思う必要ない

「部下を育てるため」を建前にしては、感情的な言葉を平気で投げつける。

「理不尽に耐えるのも教育のひとつ」と考え、横暴な物言いやふるまいを繰り返す・・・。

これは「自分のやり方が正しいと思い込んでいるパワハラ上司」のことですね。

日本社会では長らく、そんな理不尽に耐えた人たちがトップの座についていました。これは極論すれば「トップの位置に上りつめた人は、とくに辛抱強い人たちばかりだった」ということもできます。

上昇志向が強く、何を言われても、出世のためなら気にしない。そんな図太い人にとっては、暴言など痛くもかゆくもないのかもしれませんが、すべての人がこうならなければいけないなんてことは絶対にありません。

物事への感じ方は人それぞれ。がまんの限度も人それぞれ。

パワハラ問題にふれたとき、「忍耐強い性格」があたかも良いことのように思われがちですが、忍耐は良い悪いではなく、あくまで個人差の問題です。

パワハラを受け続けると「怒鳴られたり責められたりするのが普通」「耐えられない自分が悪い」と感じがちになりますが、個人差の問題となれば、「耐えられないからダメ」とはならないはずです。

「耐えられない自分がダメ」なのではなく、「自分はこういうことには耐えられない」と判断するのも、場合によっては重要だということ。

「あいつも耐えてるし」「みんな我慢してるし」と周囲に合わせて耐えるのでなく、自分自身に焦点をあてて、自分の限界を知る事が大切です。

上司の怒りは「上司自身の問題」に過ぎない

上司のなかには「お前のせいで、オレの貴重な時間がつぶれた」「オレの足を引っ張るな」と、自分の怒りを部下のせいだと押し付けてくる人もいます。

パワハラ上司の特徴と心理でお話した、自己顕示欲が強いタイプです。

こういう台詞を言われると、思わず罪悪感を覚えてしまうものです。「自分が悪い」「迷惑をかけている」と自分を責めたくなるでしょう。

でも、何を言われても自分を責める必要なんてありません。なぜなら「時間が潰れた」「足を引っ張られた」と感じ怒っているのは、ほかならぬ上司本人だからです。

「でも怒っている原因は自分にあるのだから、やっぱり至らない自分が悪いんじゃ」

そう思うかもしれませんが、そうやって怒るのかは、あくまでその上司自身の問題です。「私のせいで」と思うのは、他人の問題に首を突っ込むこと。

同じように、「給料泥棒!」とか「役立たず!」などと言われても、言葉通り、まともに受け止める必要はありません。

「給料泥棒」も「役立たず」も、怒っている本人が勝手に騒いでいるだけですから、受け止めるだけ時間の無駄です。

何を言われても、

「あなたはそう思っているんですか、勝手にどうぞ。私はちゃんとやっていますよ」

と心の中で思っていればいいのです。

上司からイヤなことを言われたり、感情をぶつけられたりすると、相手の顔色が気になったり、その存在自体がプレッシャーになったり、心が折れてしまいそうになるかもしれません。

その気持ちはよくわかります。

そんなときこそ気を取り直して、心の中で「自分は自分、人は人」と言ってみる。

何か言われたときは「上司の問題」と「自分の問題」とを分けて考えるクセを身につけてみてください。

人事部に相談する

パワハラに代表される職場での問題は、「誰かの力を借りる」ことで改善されることもあります。

たとえば、人事部に相談してみるのも一つです。

人事部というのは、たいていどの会社でも、強い力を持っています。人の配置や昇格を決める部署だけに、優秀な人材で固めているのが一般的です。

今の時代、パワハラ問題に真剣に取り組んでいる会社も多いですから、まず話をしてみれば、何らかのアドバイスをもらえるはずです。

「人事部に相談なんて大それたこと、若手がしてもいいのでしょうか?」

「迷惑だと思われるだけで聞き入れてもらえないのでは?」

このように考えてしまうかもしれませんが、人事部は社員に関するさまざまな情報を欲しがっています。どこで何が起きているのかを把握し、取り返しのつかない問題に発展する前に、何らかの手を打ちたいからです。

パワハラなどの悩みは個人的な悩みだと思われがちですが、社内で起きているトラブルの一つでもあるわけですから、会社全体の問題ともいえます。

つまり仕事の悩みを訴えることは、会社にとって決して迷惑などではないのです。

ただし訴えるにしても、「イヤなことをされたから言いつけてやった」というやり方だと、かえって問題を深刻にしてしまうことがあります。

子供のいじめといっしょで、訴えたせいでパワハラはひどくなることもあるからです。

では、どのように相談すればいいのでしょうか。そのコツは、自分に被害が及ばないよう、言い方を工夫してもらうことです。

たとえば、

「自分の名前を決して出さないでほしい」

「訴えがあったことを伏せて、人事からの注意喚起という形にしてほしい」

など、自分の立場を守ってもらうようお願いするのです。

できる担当者なら、こちらから言わずとも、配慮してうまく事を進めてくれるはず。でも、万が一に備え、自分の立場が悪くならないよう、お願いの仕方には細心の注意を払うのがおすすめです。

それでも心配がある場合は、次のように相談してみましょう。

「パワハラがこれ以上エスカレートするのは困るので、積極的に仲介してもらうのは望みません。ただ、こういう事実があることを知っておいてください」

「職場でこういう問題が起きていることを、まずは理解してほしいので、今回お話しました」

このような控えめな言い方も、パワハラ被害を訴える方法としては、一定の効果がありますよ。

パワハラ上司の上司に相談する

会社の規模が小さいので、人事部がないという場合もあるでしょう。その場合は、パワハラ上司の上司、つまり2段上の上司に相談するのも手です。

あるいは、他部署の上司など、影響力のありそうな人に助けを求めるというやり方もあります。

こういう手を打つには、ある程度その人(相談先)と仲良くなっておく必要があります。ただし、いずれにしても、自分ひとりで抱え込まず、助けてくれそうな人を探しだし、相談することが重要です。

困っているあなたを助けてくれそうな人はいないですか。周囲をもう一度、よく見渡してみてください。

 

★仕事の悩み相談の仕方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

詳しくはこちら>>【仕事の悩み相談】誰にどうやってする?→答えはこれです。

「途中で仕事を投げ出す」も選択肢の一つ

周囲の人に助けを求めるのも重要と言いましたが、人事部に訴えてもどうにもならない、相談する人もいない、助けてくれそうな人もいない。

自分はそういう環境でひたすら耐えている人も、少なくないかもしれません。

このような場合は、思い切って会社に居続けることを自体を見直す必要があると思います。

自分の心に耳を澄まし、

「つらい、もうこれ以上がんばれない」

という声が聞こえたら、それを最優先するのです。

「途中で仕事を投げ出すのはダメな奴のすることだ」

「みんなが耐えているのに、自分だけ逃げだすなんて卑怯だ」

「ここを辞めたら、他に就職先なんてないかもしれない」

会社をやめるとなると、こんな考えが頭をぐるぐるめぐるでしょう。

あるいは、「やめる=悪いこと」という固定観念にとらわれて、「つらい、でも途中で仕事を投げ出すわけにはいかない」と、自分自身をがんじがらめにしている人もいることでしょう。

しかし、物事は「よい・悪い」の判断だけで割り切れるものではありません。

「よい・悪い」「正しい・正しくない」といった二項対立で物事を考えてしまうと、頭の中が煮詰まってしまい、客観的な状況判断ができなくなってしまいます。

悩んだときは、まず、こうした考えを取っ払うこと。

そして、

「人生にはいろいろと選択肢がある」

「どうしようもなくなったら別の道だってたくさんある」

ということを考えてみるのが、とても大事なことなのです。

★合わせて読みたい★

「仕事から逃げたい」を10秒で退治!その気持ちは絶対に甘えじゃない!

しょせん同じ「人間同士」と考えてみよう

しんどい原因がパワハラ上司との関係にある人からしてみれば、上司は耐え難い存在に違いありません。

「いなくなってくれればいいのに」とか「上司は敵、人して見るのもイヤだ」という思いも十分理解しています。

でもそこを百歩、いや千歩、一万歩譲って、こう考えてみることはできないでしょうか。

上司も自分と同じ人間。人間なら過ちも犯すし感情的にもなる。人間誰しも完璧ではないのですから、許せる部分があるなら許してみる。

つまり「上司と自分は人しては対等である」という考えにのっとって、上司の立場に理解を寄せてみるのです。

人間として上司を理解する試み。「そんなことできっこない」と言う前に、少し具体的に、僕と一緒に考えてみましょう。

たとえば上司が部下に対して、人として何を望んでいるかわかりますか?

指示通り動くこと?あるいは実績をだすこと?

いいえ。実は、上司が部下に望んでいるのは、部下に慕われることです。

能力は優秀だが自分のことをあまり慕わない部下より、実績はいまいちだけど心底自分を慕ってくれる部下に目をかける。

それが上司というものである、人間の気持ちなのです。

「本当に?」と思うのなら、ためしに上司に言ってみるといいと思います。

「〇〇課長はさすがですね」

「尊敬しています」 などなど。

長年の経験からいって、こう言われて気を悪くする上司はいません。

それどころか、自分を褒める=慕っていると考えて、たいていの上司は気をよくするはずです。

慕うこと(フリでもかまいません)くらいで上司のパワハラがマシになるなら、ちょっとからでもやってみる価値があると思いませんか。

もちろんパワハラ上司との関係に悩んで、この記事を読んでくれているあなたにとって、上司に理解を寄せろというのは酷な提案だと思います。

「そんなことできない、だからしんどいのに」

と思うでしょう。

そんなあなたの気持ちはよく理解できます。

ただ、上司と部下、「タテ・ヨコ」の関係を取り払って考えると、別の世界が見えてくる可能性も否定できないと思うのです。

上司との関係を断絶する、会社をやめる決断をするのは、こうしたことを試した後でも、決して遅くはないでのはないでしょうか。

関連記事>>職場の人間関係に疲れたあなたに。そのストレスを一瞬でなくす9つの方法。

パワハラ上司の対処法(行動)

会社がつらい、仕事がしんどい・・・。その原因の大半は今回のパワハラ問題に代表される人間関係にあるのではないかと思います。

ここでは、「上司とうまくいかなくてつらい」という人のために役立ちそうな仕事術をお伝えします。

「お伺い」で上司の態度を変えよう

あなたは、「上司とうまくやれないのは、自分が不器用だから」と思っていませんか。あるいは、「自分以外はみんなうまく人間関係を築いているのに、なぜ自分だけができないのか」と悩んでいるかもしれません。

でも、上司との関係でつまずくことは誰でにもあります。実際、僕も性格の合わない上司のもとで「嫌だなぁ」「どうすりゃいいんだよ」と困ってしまった経験があります。

その上司は神経質で、感情的で、自分の気のいるように事が進まないと不機嫌になり、部下に難くせをつけてくるタイプ。そんな上司のやり方に腹が立った僕は、批判的な姿勢をしばしばあらわしました。

その上司はそんな僕の態度が気に入らず、他愛のないことをきっかけとして、ネチネチと嫌味をいったり、どうでもいいような細かいことを指摘するなど、ことあるごとにパワハラまがいの攻撃をするようになったのです。

そこで、僕は内心「こいつむかつく!」と思いながらも、関係を改善すべく、どうすれば上司が喜ぶかを考えるようにしました。

具体的に行動にでたのは、上司の求めるものを正しくつかみ、すれ違いをなくそうとしたこと。

積極的に上司のもとに出向き、「おうかがい」を立てるようにしたのです。

「〇〇課長の求めるのものは、こういうことですね?」

「こういうことをやろうとしてますが、いかがでしょうか?」

こういうことを数か月続けると、上司も次第に態度を和らげ、1年もたつ頃には僕を信頼してくれるようになりました。イヤイヤながらも「おうかがい」で尽くしたことによって、僕は嫌っていた上司の気持ちを変えることができたのです。

報告は「定期的」「手短」「わかりやすく」がポイント

すすんで「おうかがい」を立てると、上司の要求がつかみやすくなり、パワハラ行為が次第に収まってきます。

「こいつは自分を立てている」

「自分を理解しようとしている」

と上司は気分をよくするわけです。

パワハラ上司も、最初は「こいつは合わない、嫌いだ」と思っていたとしても、相手が自分を理解し、自分に合わせようとしていることがわかれば、態度をコロリと変え「可愛いヤツ」だと思うようになるものです。

おうかがいを立てるのは、上司が忙しくなさそうなタイミングをねらうのが基本です。目安としては、2週間に一度、30分程度の時間をもらって報告や相談をするといいでしょう。

「定期的に、手短に、わかりやすく」を忘れないでください。

パワハラ上司に「おうかがい」を立てる行為自体が怖いかもしれませんが、ものは試しで一度頑張ってやってみてください。

その効果は結構大きいですよ。

とりあえず「わかりました」と答えよう

パワハラ上司から求められる仕事の中には、「ちょっと無理だ」「どう考えても難しい」と感じるものがあると思います。

そんなとき「え?」という顔をしたり、「できません」と答えたくなってしまうかもしれませんが、そこはグッと堪えて、まずは「わかりました。やってみます」と返すようにしましょう。

そして、その仕事がどのあたりがどう無理なのかを確認してから、翌日か翌々日あたりに「検討したのですが、こういう理由で難しいとわかりました」と報告します。

こういう形で返すなら、結果的に同じ「できません」でも、上司が気を悪くすることはありません。「できない」と言うにしても、まずはいったん引き受けて、あとで「できない」と言ったほうが、相手も理性的に受け止められるからです。

実際、あなたも誰かに何かをお願いしたときに、すぐに「無理です。できません」とダメ出しされたら、ちょっとムカッときますよね。「少しぐらい考えてみたくれたらいいのに」と思いますよね。

上司にとっても、その気持ちは同じです。

上司に「ノー」を伝えるときは、タイミングを言い方をうまく見計らう必要があることを、ぜひ覚えておいてください。

上司の怒りは「しおらしいフリ」でかわそう

会社では基本的に上司とぶつかるのはNGです。

パワハラまでいかなくても、性格の悪い上司や価値観がまるで合わない上司は必ずいます。そんな上司とぶつかってばかりいたら、ストレスは間違いなく強まります。

上司に一方的に責められたときは、とりあえず、素直に上司の指摘を理解したフリ、聞いて直しますというフリをしましょう。

もちろん、よくよく聞いてみて、上司の指摘もあながち間違えていないと気づいたなら、素直に耳を傾けるべきです。

しかし、まるで建設的でない、身勝手な物言いとしてくる場合は真面目に聞き入れる必要はありません。

あくまで、聞き入れるのはうわべだけのこと。余計なストレスを減らすためだと割り切って「はい」と聞いたふり、「わかりました」と直すふり、つまり演技をしてほしいのです。

上司が感情的になってパワハラ発言をするときは得てして「相手を受け入れさせたい」「言うことを聞かせたい」と思っています。

たとえ部下が正しいことを言っていたとしても、絶対にそれを認めず、「自分が優位に立ちたい」「相手をやり込めたい」と強く望んでいます。

これを何とかするには、とりあえず「まいりました」というフリをして、「しょんぼり」した雰囲気を作って、その場をやり過ごすに限ります。

リスペクトのあるなしがパワハラかどうかの分かれ道

ところで、パワハラかどうかの分かれ目ってどのあたりにあるのでしょうか。

ものすごく怒る上司といえば、パワハラ上司というイメージがあるかもしれませんが、それだけでパワハラかどうかを決めれる訳ではありません。

中には、モノになりそうな部下には本気で怒鳴り、そうでない人には怒鳴らない人もいます。

このことを部下が知っていれば「自分は期待されている!」と部下はやる気をだすはず。

このように、怒鳴るにしても、上司が部下を評価し、なおかつそのことがきちんと部下に伝わっていれば、部下のメンタルがやられてしまうということはないわけです。

つまり、厳しい言葉の中に、「あなたをリスペクトしています」という気持ちがしっかりと込められているか。

これが、パワハラかそうでないかを決める別れ道になっていくわけです。

できる上司は感情に任せて怒鳴るだけではなく、部下に「君を頼りにしているよ」と言動で示すものです。

あなたの上司はどうでしょう。

日々のやり取りの中で、あなたを尊重していることを伝えてくれていますか?

「そんなのまったく感じられない」としたら、それは上司として問題があると言わざるを得ません。

毎日のように怒鳴られていると、心が萎縮し、正常な判断ができなくなり、自分が悪いと自分を追い込んでしまいがちです。

でも、あなたは決して悪くありません。リスペクトのかけらもない、心ない言動に傷つくのは、人てして当然のことです。

関連記事>>嫌な上司との付き合い方。「哀れみの目」で冷たい態度に徹しよう!

パワハラに耐えられないときは「自分を守る」が最優先

パワハラ上司の対処法や「上司とうまくいかなくてつらい」という人のために、役立つ考え方をお話してきました。

しかし、誤解のないようにお伝えしておきますが、僕は「つらくてもどうしようもない」場合は、もうそれ以上頑張らず、自分を守ることを優先してほしいと思っています。

食事もおいしくない、ゆっくり眠れない、そんなギリギリの精神状態ならば「パワハラ上司との関係を何とかしたい」などと考えず、すぐにでも仕事を休む、やめるとことを考えるべきです。

本当につらいと感じているあなたに、「もっとやれることがあるからがんばれ」などと酷なことを言うのは、僕の本意ではありません。

ですから、今回ご紹介した内容は、あくまで「あと少しならやれそうだ」「「やれることがあるならやってみたい」という、余力がある人へのアドバイスだと受け取ってください。

あなたの心がボロボロになるまで「自分が悪いのかな」と責める必要はないんですよ。

もしあなた今の時点で病にかかりそうなぐらい心がボロボロなら、こちらのうつ病で仕事に行きたくない。どのタイミングで心療内科にかかるべき?を一度チェックしてみてください。

パワハラが辛いならまずは「休職」しよう

パワハラ上司がいるようなブラックな会社は、すぐに辞めてしまうのが一番ですが、そうは言っても簡単に辞める決断をすることはなかなかできないかもしれません。

そんなときは、まずは今の仕事を辞めずに「休職」することをおススメします。

また、最近はパワハラを使って社員が自ら「もう辞めます!」と手を上げるのを待っている会社も少なくありません。「辞めろ!」と言わずに、無形の圧力で辞めさせようとしてくるのです。

「お前、自分で何ができるか考えろ!」

 

「お前、この仕事に向いてないんじゃないの?」

このように、本人に考えさせて、思いつめさせていくような汚いやり方をしてきます。

また、仕事を与えない、無理やり便所掃除をさせる、などといったやり方で、社員が「辞めます」と言うのを待つケースもよくあります。

パワハラは人権侵害。それでもって退職に追い込もうとするのですから、なんともズルいやり方です。腹が立ちますよね。

そんなときは、まずは「病気だから」ということで「休職届」を提出してしまいましょう。

会社に行きたくないような状況を会社側が作ってきたのですから、休職するのは当然の権利だと思ってください。

関連記事>>「本当に限界!もう仕事には行きたくない!」と思ったらまずは休職届をだすべき本当の理由。

パワハラ上司の訴え方

パワハラ対策として、「休職」することをおすすめしましたが、最終的に我慢ならないときはパワハラ上司を訴えるのも一つの方法です。

「そんな、訴えるなんて無理だよ・・」と最初は思っていても、休職して、会社に行かず、無駄なストレスを感じずに毎日を過ごしていると、少しずつ心に余裕が生まれ、パワハラ上司やその状況を野放しにした会社を「訴えたい!」気持ちが強くなるケースがあります。

パワハラには「メモ」が一番効果的

パワハラ上司を最終的に訴えたいとなったときに、やはり何よりもその証拠が必要になります。

特にパワハラは、人によって捉え方が異なる部分があり、日常的に「辞めてしまえ」「仕事が終わらないなら、ずっとそこにいろ」といった発言の繰り返しでパワハラが認定された事例はありますが、業務上のミスを見かねて、「叱咤激励でそのような発言をした」と言い逃れるパワハラ上司は少なくありません。

訴訟に発展しても、何の証拠もなく「暴言が繰り返された」と言うだけでは、パワハラが認められないのが現状です。

最終的に訴えない場合もあるかもしれませんが、「もしかしてこれってパワハラ?」と少しでも感じた時点で、将来のことを見据え、どんな証拠でもメモにして残すようにしていってください。

暴言の録音やノートへの記録、医師の診断書など、なるべく公的な証拠を残せば話は早くなります。

特にICレコーダーやスマホなどでパワハラ上司の発言を録音しておくことはかなり有力。他にも、同じ職場環境でパワハラ上司のやられ精神的に病んでしまった人がいる場合は、かなり有利になります。

たとえば、ある部長の下で働く人が続々うつ病になっていく、というような職場であれば、「うつ病になるヤツが悪い」とはならずに、「うつ病にさせてしまう職場・上司が悪い!」ということになりやすいですよね。

労働側の弁護団を頼ろう

パワハラ上司を訴える場合には、労働審判制度か裁判で争うことになります。被害があれば、それについて賠償金を請求できるのです。

でも、1人で争うのは難しいですよね。弁護士も探す必要がでてきます。

ここで頼りになるのが、「ブラック企業被害対策弁護団」や「日本労働弁護団」といった「労働側の弁護団」です。なんとも分かりやすいネーミングですよね。

ちまたの弁護士は頼りにならない

自分で弁護士を探しても、多くの弁護士は外れです。下手な弁護士に当たって、お金だけむしり取られる可能性すらあります。やめておいた方がいいです。

なぜかというと、弁護士は個人相手に裁判を手伝っても儲からないので、取引先が企業であることが多いんです。それゆえに、企業よりの考え方としている人が多く、そのうえ労働に関する裁判などやったことがない人がほとんど。

「お前の働く態度が甘い」なんてことを言われて、終わりなんてことになりかねません。

ブラック企業被害対策弁護団や日本労働弁護団は、企業側ではなく労働者側で弁護を引き受けようと、という良心的な弁護士の集まりで、全国に会員がいます。

彼らは労働事件の経験も豊富で、相談に来る人たちの金銭的な負担なども考慮してアドバイスをくれます。パワハラ上司を訴えたい人は、これらの弁護団を利用することをおススメします。

無料相談を受け付けてくれますので、気軽に相談してみてください。

これってパワハラなの?パワハラ基準を実例を元に徹底解説!

ここまでパワハラ上司の特徴と心理をお話してきましたが、僕は仕事柄、パワハラ相談を受けることが多いのですが、このような話を本当によく耳にします。

「サービス残業の連続でうつ病になったのに、いきなりクビになった」

 

「毎日のように、辞めまえ!と恫喝されて辛いです」

ここでは、そんなパワハラを受けて悩んでいる人向けに、パワハラの実例をいくつかご紹介しながら「これってパワハラなの?」という目線で、その基準と対策法をお話してていこうと思います。

例えば次のような内容について解説しています。

  • ペンを投げられて恫喝される
  • 度を超えたイジリを受けている
  • 「最近太ったんじゃないの?」と言われた
  • 毎日呼び出され、叱責される
  • 急に「君は仕事ができない」と言われ他の仕事をすることになった
  • 口癖が「辞めちまえ」の上司がしんどい

ぜひ、参考にしてください。

詳しくはこちら>>【ブラック企業対策】これってパワハラ?その基準と対策を実例を元に徹底解説!

 

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