完璧主義からは何も生まれない。仕事で結果をだしたいのなら完璧主義は捨て去ろう。
日本人は勤勉なため「細部に神が宿る」と考え、細かい部分にもこだわりを持ちます。そして、多くの社会人は最初から完璧を目指して、理想と現実のギャップに苦悩します。
特にプライドが高い人ほどその傾向にあります。
もちろん完璧主義のすべてが悪いわけではありません。ただ、そういった人ほど「また、70%しかできていないので」と完璧に達していないことを口実に逃げようとします。
また、プライドが高いからこそ現実を見ないで「〇〇が悪い」と何かを言い訳にして逃げる傾向があります。全く建設的ではないですよね。
今回は、完璧主義の人の仕事のやり方を分析しながら、完璧主義が仕事の速度にどのような悪影響を与えているかをお話していこうと思います。
特に、完璧主義で仕事が終わらないという方は、心して読んでくださいね。
完璧主義は仕事の速度が遅い
完璧を目指すこと自体、悪いことではないと僕は思っています。
悪いどころか、完璧を目指すことは社会人として当たり前だと思っています。ただし、目指し過ぎると現実から目を背けることになり、「結果」から遠ざかり、仕事の仕上がりが遅くなります。
だからこそ僕は、結果をだすために、あえて完璧主義を捨てろといいたいのです。
完璧主義は良いことですが、弊害の方があまりにも大きいのです。完璧を目指すと時間もかかるし、完璧にできなかったときに心が折れやすくなるからです。
また、こちらの記事仕事が終わらない理由はこの2つだけ。ストレスでぶっ倒れる前に逃げる決断を。の中でも、仕事が終わらない理由の一つとして「完璧主義」を上げていますが、完璧を目指すと仕事に時間がかかり、成果も出にくくなります。
今の社会は競争社会です。スピードが速く、月進月歩です。なのにあまりに完璧を求めすぎると今の時代の流れに追い付かなくなります。
上司からすれば(もちろん内容によりますが)、時間をかけてじっくり作り込んで100点のものを持ってもられるよりも、60点でもよいからスピーディに仕事を進めてくれた方が、会社としては成長できると考えるものです。
完璧を目指すことは評価が下がる、会社の成長を阻害することもあるということは覚えておいてください。
また、心が折れると回復までに時間がかかるため、変に完璧を目指して心が折れないで欲しいとも思います。それに何より、現実から目を背くことによって自分の成長を阻害してしまいます。
ある程度の経験を積めば、60点だったものは70点、80点になります。それができるようになったら残りの30点、20点を加算すればいいのです。
最初から完璧主義を目指さず、むしろ完璧主義を捨ててしまうことが重要です。
関連記事>>仕事が遅い人が取り入れるべき13の仕事術!あなたもこれでできる人になれる!
正しい成長曲線を意識しよう
新入社員の方で「毎日残業ばっかり仕事が終わらないんです・・」という悩みを聞くことがありますが、なぜ終わらないからというと、最初から完璧に仕上げようとするからです。
最初から完璧を目指そうとして心が折れたり、時間がかかり過ぎたり、無駄な努力が多いからです。
天才や秀才でもない限り、最初から上手くなんていきません。最初は身体と頭が慣れるのをただ待つべきなのです。どんな仕事でも「慣れ」は不可欠です。
「慣れ」の後に爆発的な成長が訪れます。それを待つことができない人には「結果」は訪れません。でも、その成長を待てば、70点程度のことは、あっという間にできるようになります。
そこで、ひとつ覚えておいて欲しいのは、成長曲線は斜めに一直線に上がっていくのではなく、最初はあまり上がらず、途中から一気に上へと弧を描くという事実です。
身体と頭はコツさえ掴むとグッと上がります。この成長曲線を意識して欲しいのです。それまでは我慢の時間です。多くの人は、ぐっと上がる手前であきらめてしまうのです。
多くの人はそれを知らないため、斜めに一直線を目指し成長しない自分にストレスを感じ心が折れてしまうのです。繰り返しになりますが、天才や秀才ならそれも可能でしょう。しかし、凡人はその成長曲線を求めるのは無理なことです。
それを知らずに挫折し、爆発的に成長する前の頑張った期間を無駄にしてしまい、結果を出せないのです。だから、違う方向に行ってもまた、失敗するという過ちを繰り返してしまうのです。
爆発的に成長する前は、まだ身体と頭が慣れていないだけ、停滞期間なんだなと思えばよいのです。それを意識するだけで「結果」が近づいてきます。
また「いまはそういう期間なんだ」と割り切れば悩まなくてすみます。
またダメな上司や先輩ほど、部下や後輩に最初から完璧を目指させる傾向がありますが、成長速度は人によってさまざまです。ある程度、見守ることは上司・先輩の務めとして大事です。
完璧を目指させて心を折らせるのは、会社として不利益になるだけです。
こちらの「仕事のプレッシャーとどのように向き合うか」の記事で書いた「もしも〇〇できなかったらどうしよう」は、完璧主義につながるものです。
完璧主義で仕事をすると心がボロボロになってしまいます。しかし、完璧主義の人に「適当にやりなさい」と言っても、まず受け入れてもらえません。
そもそも、誠実に仕事をしようと思っている人に「適当に」と言っても、好ましく受け取られるわけがないのです。
「もしも〇〇できなかったらどうしよう」と気を散らすのではなく、目の前の仕事に心を込めて丁寧に働きましょう、という言い方の方がずっと納得しやすいはずです。
そう、結果を気にして不安に駆られる完璧主義とは、実は「気を散らしている」状態なのです。
「何をするか」ではなく「どうあるか」と意識しよう
頑張りすぎの人は、「何をするか」にばかりに意識が集中します。「評価される対象」としての自分を考えれば、もちろん「何をするか」が重要になるでしょう。
しかし、よく考えてみると、これはとても自分を粗末にする姿勢です。
自分は何らかの成果を出してようやく価値がある、仕事で評価されない自分に価値はない、というような考え方は、自分本来の価値を認めていないということ。
私たち一人ひとりにはかけがえのない価値があり、それは「何をするか」によって評価されるような性質のものではないのです。
自分の人生の質を決めるのは、一瞬一瞬の積み重ね。この一瞬に自分がやすらかで満たされていれば、そしてそれを積み重ねていけば、人生全体がやすらかで満たされたものになります。
ですから、自分を大切にしていこうと思えば、そこで必要なのは「何をするか」ではなく「どうあるか」ということ。
これはまさに、「評価される対象」としての自分から、「感じる主体」としての自分への転換でもあります。
「人生において何かを成し遂げなければならない」「ライフワークを見つけなければならない」などという昨今よく言われることですが、これは実は「何かをするか」というテーマのこと。
そして「何かをするか」というテーマのもとでは、「どれほど努力しても足りないと思う心」に容易に取りつかれてしまいます。
それよりも、自分の心が「今」やすらかであること、「今」満たされていることなど、「どうあるか」に焦点を当ててみると、自分についての感じ方が全く変わってきます。
つまり、自分が幸せであるかどうかを決めるのは、「感じる主体」としての自分自身、自分の価値を決めるのも「感じる主体」としての自分自身、ということがよく納得できるはずです。
「完璧主義」を手放すと、丁寧な仕事ができるようになりますよ。あまり自分にプレッシャーをかけないでやっていってくださいね!
★こちらで仕事が終わらないときの対処法を解説しています。合わせてチェックしてみてください。
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