「仕事で疲れているはずなのに何だか目が冴えて眠れない」
「ベッドに入って寝ようとしても仕事のことばかり考えてしまう」
「明日もあのイヤな先輩と会わなきゃいけないのか・・・」
夜もゆっくり眠れないということは、あなたもきっとこのような状態で悩んでいるんですよね。
こういうときは「明日のために早く寝なきゃ・・」と思うほど、なかなか眠れなくなってしまうもの。
仕事の疲れがたまったり、人間関係の悩みがあったり、仕事のストレスが過多になってくると多くの人は睡眠に障害が現れ、最終的にはうつ病につながるケースも少なくありません。
今回はあなたが仕事のストレスでうつ病になってしまわないためにも、睡眠の大切さをお話しながら、仕事に疲れたときでも、よく眠れるようになる方法をご紹介していきます。
目次
疲れているのに眠れないのはなぜ?
そもそも仕事で疲れているはずなのになぜ眠ることができないのか?
睡眠には、自律神経と副交感神経というものが大きな影響を与えています。日中あなたが仕事をしているときは、この交感神経が優位になり、夜に眠るときには、副交感神経が優位になるのが、ストレスを受けていないときの通常のリズムです。
しかし仕事でストレスを感じていると、あなたの自律神経の働きが日中のリズムのままになって、仕事に疲れているはずなのに頭が冴えて眠れない、という状態になってしまいます。
「明日もやらなきゃいけないことが山ほどある。朝はあれから手を付けて次は・・・」
「上司からまたダメ出しされるのかなぁ」
このような不安な気持ちが充満していると、交感神経が休まることができないんですよね。
では、どのすれば交感神経を休めればいいのでしょうか。残念ながら、自律神経は身体の動かすのとは違い、自分の意思でコントロールすることができません。
「自律神経さん。休まって!」と強く念じたところで、何の効果もないということです。
自律神経と副交感神経のリズムは、日頃の生活習慣に大きな影響を受けます。
疲れているのに眠れない状況を改善するには、まずは基本的なところで、日頃から適度な運動・バランスの良い食事・決まった時間に起床、就寝する習慣を身につけることがとても大切になります。
まずは睡眠の重要性を知ってください
「疲れが取れないな」「ちょっとやばいかも」と思ったときに、身体にどんな症状がでてくるでしょうか。仕事の疲れによる症状は、主に次のようなものがあります。
- 眠れない(不眠)
- 抑うつ症状(やる気が出ない・元気がない)
- 疲れている感覚がない。疲れを感じない
- めまいがする
- 頭が痛い
- 意の痛みや吐き気がある
- 手足のしびれやこわばりがある
- 鼻血や血尿などの出血がある
- じんまんしんやヘルペスがでる
- 生理が不順になる
自覚症状がない「疲れている感覚がない」はとても危険ですが、過労で一番気をつけたいのは1の「不眠」です。
ここに挙げたように、身体にさまざまな症状がでてくるのは「過労」のサインですが、睡眠が十分とれないと、心と身体の疲労が回復できず危険です。
長期労働に加え、「眠れない」ことが問題
労働時間と「うつ」の発生率については、統計的に「労働時間の長さ」に比例するといわれています。つまり働いている時間が長ければ長いほど、「うつ」が発症しやすいということです。
ただし長時間労働でも、睡眠がしっかり取れていれば疲れも回復するので、どちらかというと、長時間労働よりも睡眠不足のほうが危ないのです。
眠りの質の大事
睡眠時間の目安として7時間半がベストだと言われています。忙しい人でも6時間ぐらいの人も多いですが、質のよい睡眠が取れていれば、最低5~6時間でも大丈夫という人もいます。
睡眠の質については、
- 寝つきがよいか
- 途中で目が覚めないか
- 早朝に目が覚めないか
- 朝、目が覚めたとき疲れを感じるか
- 日中の眠気はあるか
この5つで評価します。
寝つき
寝つきのよさというのは「床にはいってすぐに眠れるか」ということです。寝つきの悪い人は「30分以上寝付けないといいます。
この記事をご覧のあなたは、きっと1~2時間寝れないということがザラにあるのかもしれません。
途中で目が覚める
途中で目が覚めるか覚めないかということについては、目が覚める理由で評価します。
トイレで目が覚めるのは仕方ないですが、次の日の仕事のことが頭の中に出てきて目が覚めるのは「危ない」サインです。
仕事が終わってからオンオフが切り替えられていないと、寝ていても脳が休まっていないのです。仕事の夢を見るなんて、寝ているときも仕事をしているようなものです。
早朝に目が覚める
早朝に目が覚めてしまうのは「眠りが浅い」ということです。
「仕事モード」から「休息モード」に切り替わった状態で睡眠に入っていないと、脳の疲労回復に必要な深い睡眠にならず、疲れが十分に取れていないうちに、早朝、目が覚めてしまうのです。
起きた時の感覚
起きた時の感覚というのは、目が覚めたときに「よし、今日も頑張ろう」となるか「ああ、朝だ。会社に行きたくない」となるかの違いです。
まだ寝足りない感じ、身体が重くて起きられないときは、睡眠が足りていない状態です。
日中に眠くなるか
脳が夜の睡眠によって十分休みがとれていないと、日中に眠気が襲います。例えば、会議をしていてすごく眠い、2人で話しているのに眠くなったことがある、などは危険なサインです。
睡眠の質をあげるためにできること
ここでは、よく眠れるために、根本的な仕事のストレスを取り除くのとは別に、生活習慣などであなたが改善できることをご紹介しておきます。できることから一つずつ取り入れてみてください。
- 夜のコーヒーは控える➡カフェインは交感神経を刺激してしまいます。
- 就寝1時間前のスマホは控える➡寝室にスマホは持ち込まないように。
- どうしても眠れないなら一度起きるのもあり➡ホットミルクでも飲んで気持ちを落ち着けましょう。
- 日中の太陽の光をたっぷり浴びる➡夜に交感神経の働きが収まりやすくなります。
- 夢中になれる趣味を作る
- ぬるめのお風呂に20~30分入る➡38程度がおすすめです。
- 寝る前に軽めのストレッチ➡心地よい筋肉への刺激が眠気を誘います。
眠る前の「スマホ」について
睡眠の質をあげるためにできることの中で「寝室にスマホを持ち込まないように」とお話しましたが、ここで補足しておきます。
スマホはどうしても脳が働いてしまいますし、液晶画面の光は交感神経を刺激して「休息モード」に入るのを邪魔します。
可能な限り、寝室にはスマホが持ち込まないのが一番ですが、それでも「起きている友達と会話したり、LINEが気になってスマホをいじっているうちに寝落ちします」という若い人もいます。
あなたが「気分転換に、コミュニケーションとしてやっているから」という場合は、無理にとは言いません。
「本当によく眠るために、LINEで友達に悩みを相談している」
「部屋を暗くして寝ようとしても、やっぱり気になる。もうちょっとやったら気持ちよく寝れるかもしれない」
このようなときは柔軟に考えても構いません。ただし、スマホの液晶の光は眠りの妨げになるということだけは理解しておいてください。
そして出来るなら、寝室には持ち込まない習慣を身につけてくださいね。
眠れなかった夜の疲れを引きずらないために
疲れているけど眠れないという対処法として、根本的な仕事のストレスを取り除くこと、そして生活習慣で改善できることをお伝えしましたが、それでも眠れない日もあるかと思います。
ここでは「それでも眠れません!」というあなたに、次の日に眠れなかった前日の疲れを引きずらない方法をご紹介しておきます。
太陽の光を浴びる
しっかりと光を浴びることで体内時計がリセットされ、体調が普段の状態に戻りやすくなります。
熱いシャワーを浴びる
寝不足気味の朝には熱いシャワーを浴びるのがおすすめです。髪の毛を洗う必要はないので、5分程度のシャワーでOKです。温度は42度程度のちょっと熱めの温度が交感神経を刺激して、シャキっとした気持ちにさせてくれます。
朝食を食べる
朝食を食べることで、身体が活動を始めてくれます。おすすめはビタミンが豊富なフルーツです。炭水化物や菓子パンなどの当分が多いものは控えてください。
糖が分解されることで血糖値が下がり、後から猛烈な眠気が襲ってきます。また体内から水分が減ると眠気が強くなるので、寝不足の日は特に水分補給をこまめに行ってください。
5~10分の軽い運動をする
具体的には、電車通勤の方なら一駅前に降りて、徒歩で通勤しましょう。身体を軽く動かすと体内が目覚めます。太陽の光を浴びることもできるので、一石二鳥の効果が得られます。
寝不足美味の朝の仕事は単純作業を
「よく眠れずに朝を迎えてしまい疲れが残っている」
そんな日の朝の仕事は、リカバリーの利く単純作業を優先しましょう。あなたも経験があると思いますが、寝不足気味・徹夜明けの午前中は意外と仕事ができるものです。
しかし、昼食を食べた午後から急激な眠気が襲ってきます。
そんな午後は、人と打ち合わせが必要な仕事や、一人ではできない作業を行いましょう。人と積極的に話しをすることが眠気を吹き飛ばす有効な手段になりますよ。
★もしあなたの心が病にかかりそうなぐらいボロボロの状況なら、こちらのうつ病で仕事に行きたくない。どのタイミングで心療内科にかかるべき?の記事もチェックしてみてください。
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